幸田露伴こうだろはん)” の例文
これは幸田露伴こうだろはん氏の『二日物語』にすばらしい筆つきで描かれているが、しかし西行のこととしては、どうにも本当か嘘か判らない。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
私の想像する新文学——そのころの新文学というと申すまでもなく尾崎紅葉おざきこうよう幸田露伴こうだろはん崛起くっきした時代で、二氏を始め美妙びみょう鴎外おうがい
俳句とはどんなものか (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
この事を私は幸田露伴こうだろはん博士から聞いて、この条の心や精神の元子と多少でも似た考えがわが民族の間に存した事を知り奇異の感に打たれたのである。
ルクレチウスと科学 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
美妙斎びみょうさいなどは矢場の女と問題をおこしたり、——その美妙斎に矢場遊びの手ほどきをしたのは、なんでも幸田露伴こうだろはんだという話だが、露伴というのは
如何なる星の下に (新字新仮名) / 高見順(著)
幸田露伴こうだろはんはかつて『浮雲』を評して地質の断面図を見るようだといったが、『其面影』は断面図の代りに横浜出来の輸出向きの美人画を憶出おもいださせた。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
よい例は最近の俳諧研究書の中で、幸田露伴こうだろはんさんの本などは大切なものであるが、どちらが正しいかは問題外として、私などが今まで解しているのと正反対にとっておられるのが幾つもある。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
幸田露伴こうだろはん氏の七部集諸抄や、阿部あべ小宮その他諸学者共著の芭蕉俳諧研究のシリーズも有益であった。
俳諧の本質的概論 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
この事について幸田露伴こうだろはん博士の教えを請うたが
鐘に釁る (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)