年数としかず)” の例文
旧字:年數
このふたりは、年数としかずから言ったら、いわゆるおなじ年ですが、一方はまだあどけない子供ですのに、一方はすでに老犬の部類に入っています。
「三十ですって……。」お庄はあまり嵩高かさだかなような気がして、そんな年数としかずの考えが、どうしても頭脳あたまへ入らなかった。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
そして悲しいことに、釣り革をにぎる手の甲に、年数としかずはかくすことが出来ないでいた。
明治美人伝 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)