“年増盛”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
としまざか80.0%
としまざかり20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
胴がくびれているだけ腰の下から立膝たてひざしたもものあたりの肉付が一層目に立って年増盛としまざかりの女の重くるしい誘惑を感じさせる。
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
しかもそれは年増盛としまざかりの水気の多い女の人、この辺ではあまり見かけない肌合の、小またの切れ上った女の人が余念なく自分の方を見ていたから
大菩薩峠:17 黒業白業の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
兼太郎は番台越しに女湯で着物をぬぎかける女の中に、小作りのぽっちゃりした年増盛としまざかりのお妾らしいものを見ると、以前代地河岸だいちがしに囲って置いた自分のお妾の事を思い出すのである。
雪解 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
年増盛としまざかりを過ぎて一度商売をめた女、また二度出るは気の毒なものと察してやるが訳知つた人のなさけなり。男の顔に泥塗るやうな事さへせぬかぎり大抵のことは大目に見てやるがよし。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)