布団ぶとん)” の例文
旧字:布團
夜具布団ぶとんなら田舎の家から送ってもらえる便宜があるので、とうとうそれはあきらめなければなりませんでした。
痴人の愛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
布団のそばにすわってじっと様子をうかがっていると、やがて子供こどもの声がしてきました。それはたしかに一枚の布団ぶとんからするのでした。あとの布団はみんなだまっています。
神様の布団 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
死んだ父親と母親の着物、自分たちの着物、布団四、五枚、それから粗末そまつな二つ三つの家具、そういう物を二人は順々じゅんじゅんに売って、とうとう一枚の布団ぶとんしかのこらないようになってしまいました。
神様の布団 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
布団ぶとんが物を言っているのです。
神様の布団 (新字新仮名) / 下村千秋(著)