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山櫨
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さんざし
ふりがな文庫
“
山櫨
(
さんざし
)” の例文
ゴオドを知つてゐたその中の一人は、挨拶しながら、腕を伸ばして、その香を嗅がせるやうに、
山櫨
(
さんざし
)
の花束を彼女の方へ高く差し上げた。
氷島の漁夫:01 氷島の漁夫
(旧字旧仮名)
/
ピエール・ロティ
(著)
だがブラウンは首をふるばかりで
唖者
(
おし
)
のように黙っていた。夕闇を通して
山櫨
(
さんざし
)
の匂いと果樹園の匂いとが二人の鼻に迫った。で天気が風ばんで来た事をわかった。
サレーダイン公爵の罪業
(新字新仮名)
/
ギルバート・キース・チェスタートン
(著)
私は、ソーンフィールドから一
哩
(
マイル
)
の、夏は野薔薇に、秋は
胡桃
(
くるみ
)
やきいちごに名高い、そして今も猶野薔薇と
山櫨
(
さんざし
)
は少しばかりの
珊瑚色
(
さんごいろ
)
の實の殘つてゐる小徑にゐた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
オックスフォド街道
★
の北には、その頃は建物がほとんどなかった。そして、今はなくなってしまったその野原には、喬木が繁り、野生の草花が生え、
山櫨
(
さんざし
)
が花を開いていた。
二都物語:01 上巻
(新字新仮名)
/
チャールズ・ディケンズ
(著)
その道には
山櫨
(
さんざし
)
の垣が縁になつてゐて、金青色の甲虫がぶん/\云ひながら輝いてゐた。しかしこの美しい虫も、小川に泳いでゐる小さな赤腹の魚も彼れの足を止めはしなかつた。
科学の不思議
(新字旧仮名)
/
ジャン・アンリ・ファーブル
(著)
▼ もっと見る
いつものやうに黄金色の花をつけた
矮
(
ひく
)
いゑにしだのほかには何もなかつた、が、海風を避けた低地へ足を入れると、すぐ新らしい美しい緑葉や、花をつけた
山櫨
(
さんざし
)
の
叢
(
しげみ
)
や
氷島の漁夫:01 氷島の漁夫
(旧字旧仮名)
/
ピエール・ロティ
(著)
それは
伏柵
(
ふせがき
)
で隔てられてゐ、そしてそこには、樫の木のやうに頑丈で、
節
(
ふし
)
くれだつた、廣く枝を張つた、非常に古い
山櫨
(
さんざし
)
の木の列が、直ちにその
邸
(
やしき
)
の名稱の語源を説明してゐた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
葉をそよがせる
柊
(
ひいらぎ
)
も常盤木も一本もないからだ。そして裸になつた
山櫨
(
さんざし
)
も
榛
(
はしばみ
)
の藪も、まるで道路の中央に敷いてある白い
磨
(
す
)
り減らした石のやうに
凝
(
じつ
)
と身動きもしないのであつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
山
常用漢字
小1
部首:⼭
3画
櫨
漢検1級
部首:⽊
20画
“山櫨”で始まる語句
山櫨子