“山木”の読み方と例文
読み方割合
やまき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その混凝土コンクリート氏こと、山木やまき勘九郎氏邸の前を通ると、鬱蒼うっそうたるかしの木立の奥に、青空の光りを含んだ八手やつでの葉が重なり合って覗いている。
超人鬚野博士 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
単純な説話で置いたらまだしも、無理に場面をにぎわすためかき集めた千々石ちぢわ山木やまきの安っぽい芝居しばいがかりやら、小川おがわ某女の蛇足だそくやら、あらをいったら限りがない。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
書生の山木やまきは、ニキビ面を少しあからめて、思い出し思い出し来訪者の名前を列挙した。そして、この男女合せて、十五六名の人達は皆長年の知合で、少しも疑うべき所はないとつけ加えた。
一寸法師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)