尼公にこう)” の例文
「こんな夜、わしが踊り明かしていると、お耳にしたら、またまた、あの心配性な、母の尼公にこうが、お病を重くするかもしれん。止めよう、止めよう」
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私はいよいよラサ府を去ろうとめた訳です。けれども、我が恩を受けて居るところの前大蔵大臣と尼公にこうに対し、自分の本来を打ち明けずにあざむいて帰るに忍びないからです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
尼公にこうのお使いがお見えなるぞ。そこを通せ。武者ども、開け」
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)