小早川こばやかわ)” の例文
それは、毛利方の吉川きっかわ元春、小早川こばやかわ隆景の四万の兵が、援軍として、すぐ対岸の山岳までもう来て対陣しているからである。
茶漬三略 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あらぬ事のみ口走りおりたるを一先ず中之島署に保護し、当市警察に照会し来たるを以て、開校間際の多忙を極めおりし教頭、小早川こばやかわ教諭は、十一時の列車にて取りあえず大阪に急行した。
少女地獄 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
長良川の一水をへだてた日差山ひざしやまその他には、毛利の吉川きっかわ小早川こばやかわ軍の三万余が近々と孤城のたすけに来ているのである。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかるに、すでに半年以上も経つが、毛利輝元以下、吉川きっかわ小早川こばやかわの大軍が、兵船をつらねて来るというその第二戦線は、いっこう何処にも実現されない。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まず中国の秀吉は吉川きっかわ小早川こばやかわの大軍と、いまや四つに組んだかたちで、高松の城に釘づけとなっている。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
容易には出て来ない毛利軍が輝元てるもとを始め、吉川きっかわ小早川こばやかわ、その他の宿老まで、大兵を挙げて、一上月城こうづきじょうや三木城の後詰うしろまきに上って来たことは、これこそ天の与え給う絶対な機会ではござりませぬか。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)