小方こかた)” の例文
小方こかたには、昔の同僚や先輩がいるし、郷里の友人もいる。これまでの「親方おやかた」というのは、照れくさいし、「親分」も、仕事師らしくない。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
すての馬上の姿を見ると、貝ノ馬介の小方こかた十人に、袴野の小方十人は機先を制せられて、勢好くいたすてを見上げた。
小方こかた長屋の横手を走った。すぐに、谷口政吉の家である。こういう大雪の日は、仕事を休むことをマンは知っていた。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
突然、袴野の小方こかたの野伏が、立ち上っていった。
小方こかたは、小頭と直結したものじゃ。小頭組合があったら、別に、仲仕の組合は要らんと思うが、……?」
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)