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小新聞
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こしんぶん
ふりがな文庫
“
小新聞
(
こしんぶん
)” の例文
初めは
唯
(
ただ
)
不思議だとばかり、さして気にも留めなかったが、ついこの頃、『街巷新聞』といって、
重
(
おも
)
に銀座辺の飲食店やカッフェーの女の
噂
(
うわさ
)
をかく余り
性
(
たち
)
の好くない
小新聞
(
こしんぶん
)
に
つゆのあとさき
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
交番の窓に頬杖を
支
(
つ
)
いて、様子を見ている一名
紋着
(
もんつき
)
を着た目の鋭いのがすなわちそれで、
渠
(
かれ
)
は学士に
怨
(
うらみ
)
のある書生の身の
果
(
はて
)
で、今は府下のある
小新聞
(
こしんぶん
)
に探訪員たる紳士であった。
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
路花の書いている東京新聞は、初め社会の下層を読者にして、平易な事を平易な文で書いていた
小新聞
(
こしんぶん
)
に起って、次第に品位を高めたものであった。記者と共に調子は幾度も変った。
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
殺人
姦淫
(
かんいん
)
等の事件を、拙劣下賤な文字で主として記載する
小新聞
(
こしんぶん
)
の流行、またジャズ舞踊の劇場で婦女の裸体を展覧させる事なども、わたくしの予想していなかったものである。
裸体談義
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
“小新聞(大新聞と小新聞)”の解説
大新聞(おおしんぶん)と小新聞(こしんぶん)は、明治時代初期(1870年代 - 1880年代)に行われた、新聞の二大別。知識階級を対象に政論を主体としたものを「大新聞」、庶民向けに娯楽記事を主体としたものを「小新聞」と呼んだ。後発の小新聞の方が大新聞より売れたので、大新聞も小新聞的記事を載せるようになり、小新聞も社会状況に遅れないよう論説などの記事を充実させたため、両者は次第に近付き、呼び分けも消滅した。現在の高級紙・大衆紙の別に近い。
(出典:Wikipedia)
小
常用漢字
小1
部首:⼩
3画
新
常用漢字
小2
部首:⽄
13画
聞
常用漢字
小2
部首:⽿
14画
“小新”で始まる語句
小新地
小新田