小屋しょうおく)” の例文
最も清きもの最も愛すべきものには朝より夕まで、月みちてより月かくるまで、彼の視線は一小屋しょうおくの壁に限られ、聴くべきものとては彼の援助たすけを乞う痛めるものの声あるのみ
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
火の国筑紫つくしの女王白蓮びゃくれんと、誇らかな名をよばれ、いまは、府下中野の町の、細い小路のかたわらに、低い垣根と、粗雑な建具とをもった小屋しょうおくに暮している燁子あきこさんのへやは、日差しは晴やかなうちだが
柳原燁子(白蓮) (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
そのころの住居が大森にある洋館の小屋しょうおくであった。
マダム貞奴 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)