宿坊しゆくばう)” の例文
北の新地の何とかいふ家が宿坊しゆくばうで、藝者にもてゝ困るとか、すべて景氣のいゝ話だつた。
大阪の宿 (旧字旧仮名) / 水上滝太郎(著)
登山自動車の終点で駕籠かごに乗らうとした時に、男が来て北室院といふ宿坊しゆくばうを紹介してくれた。それから豪雨の降るなかを駕籠で登つて宿坊へ著いた。そこに二晩宿とまり、貧しい精進しやうじん料理を食つた。
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)