宵祭ヨミヤ)” の例文
祭礼には必宵祭ヨミヤを伴ふ風習は、地上に神の常在しない証拠である。渡御に一旦他所に降臨して、其処から祭場に臨まれる事を示すのである。
盆踊りと祭屋台と (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
○よど・いたじきばらひ 日向児湯郡納辺で宵祭ヨミヤをよど、祭りの翌日を、いたじきばらひと言ふ。前のをけあらひと、成り立ちが似てゐる。
方言 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
宵祭ヨミヤまつりの形式が仏家に移ると、盂蘭盆の迎へ火を焚く黄昏となる。高燈籠タカトウロウ切籠燈籠キリコトウロウの吊されるのも、精霊誘致の手段に外ならぬのである。かうして愈本祭りとなる。
盆踊りと祭屋台と (新字旧仮名) / 折口信夫(著)