宗誠むねもと)” の例文
幼名は采女うねめといい、ずっと病身であったが、十五歳のとき元服し、帯刀宗誠むねもととなのるようになってから、眼に見えて背丈も伸びたし健康にもなった。
帯刀宗誠むねもとも同じ二十二歳、もう二人の子があり、第三子が生れようとしているが、神経がこまかすぎるし、躰格たいかくに似ず、どこかにもろいところがある。
それは長男の宗誠むねもとが、十五歳になって元服するのと、端午の節句とが重なるからであった。
「母上さまにも宗誠むねもとにも逢えません、こなたたちにももう逢えなくなります」