孤山こざん)” の例文
その霧はまた東に流れて蘇堤そていをぼかしていた。眼の下の孤山こざん燻銀いぶしぎんのくすんだ線を見せていた。どうも雨らしいぞ、と思う間もなく、もう小さな雨粒がぽつぽつと落ちて来た。
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)