“蘇堤”の読み方と例文
読み方割合
そてい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その霧はまた東に流れて蘇堤そていをぼかしていた。眼の下の孤山こざん燻銀いぶしぎんのくすんだ線を見せていた。どうも雨らしいぞ、と思う間もなく、もう小さな雨粒がぽつぽつと落ちて来た。
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
東南の湖縁の雷峯塔のあるあたりには霧がかかって、その霧の中に塔が浮んだようになっていた。その霧はまだ東に流れて蘇堤そていをぼかしていた。眼の下の孤山は燻銀いぶしぎんのくすんだ線を見せていた。
雷峯塔物語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)