子規居士しきこじ)” の例文
われは又子規居士しきこじ短尺たんじやくの如き、夏目なつめ先生の書の如き、近人の作品も蔵せざるにあらず。然れどもそはいまだ古玩たらず。
わが家の古玩 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
それはほかでもありません、一に子規居士しきこじの刺激を受けたがためであります。
俳句とはどんなものか (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
僕はいつか小宮こみやさんとかういふ芭蕉ばせをの句を論じあつた。子規居士しきこじの考へる所によれば、この句は諧謔かいぎやくろうしたものである。僕もその説に異存はない。
文章と言葉と (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
唯「負けまじき」をどう感ずるかと云ふ芸術的触角しよくかくの問題である。もつとも「蕪村句集講義」の中でも、子規居士しきこじ内藤鳴雪ないとうめいせつ氏とはやはり過去の意味に解釈してゐる。
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)