姫王ひめみこ)” の例文
じぶんでも苦にするほどめつきり肉づきをました額田ノ姫王ひめみこであつてみれば、そのおとがひのはたらきにも、おのづから別の趣きが加はつてゐる。
鸚鵡:『白鳳』第二部 (新字旧仮名) / 神西清(著)
よく妹の額田ぬかた姫王ひめみこから、姉さんは冷めたい、水江の真玉またまみたいに冷めたい——と、からかはれる夫人であつた。
鸚鵡:『白鳳』第二部 (新字旧仮名) / 神西清(著)
キサキのやまと姫王ひめみこが、なか皇命すめらみことの資格において、りつぱに神と人とのあひだの仲だちをつとめてゐたからである。
鸚鵡:『白鳳』第二部 (新字旧仮名) / 神西清(著)
妹の額田ノ姫王ひめみこも昨日たつて行つてしまつた。じぶんだけは家財の整理がつきかねるといふ口実のもとに、かうしてこのだだつ広い邸に、下の五百重ノ娘と二人で残つてゐる。
春泥:『白鳳』第一部 (新字旧仮名) / 神西清(著)
この妹は育つた土地の名にちなんで、額田ぬかた姫王ひめみこと呼ばれた。
春泥:『白鳳』第一部 (新字旧仮名) / 神西清(著)