大莫迦おおばか)” の例文
わたしは大莫迦おおばかと云われた代りに、勿論もちろん彼女を軽蔑した。しかしまた何か同情に似た心もちを感じたのも事実である。
文放古 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
しようというわけだよ。なあに、爆発なんぞしやしないよ。うっかりその手に乗るやつが大莫迦おおばか
何しろつかさや黄金きんだからな。——しかしああやすやすだまされるとは、あの王子も大莫迦おおばかじゃないか?
三つの宝 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「芥川龍之介と来た日には大莫迦おおばかだわ!」何と云うお転婆てんばらしい放言であろう。わたしは心頭に発した怒火を一生懸命におさえながら、とにかく一応いちおうは彼女の論拠に点検を加えようと決心した。
文放古 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
そう云う人たちはまだいとしても、芥川龍之介と来た日には大莫迦おおばかだわ。
文放古 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)