大硯おおすずり)” の例文
神尾は鼻であしらいながら、筆立の中から木軸の大筆を取って、ズブリと大硯おおすずりの海の中へ打ち込みました。
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
その次には鬼瓦おにがわらぐらいな大硯おおすずりを担ぎ込んだ。これは端渓たんけいです、端渓ですと二へんも三遍も端渓がるから、面白半分に端渓た何だいと聞いたら、すぐ講釈を始め出した。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)