填充てんじゅう)” の例文
これを削除してやむなくその跡へ他の記事を填充てんじゅうし、また英国の食事公給条例のことを述べし項下には、事のついでと思って、この条例の全文を追加しておいた。
貧乏物語 (新字新仮名) / 河上肇(著)
ありとあらゆるすき間は石炭をもって填充てんじゅうされた、保険マークはいつも波が洗って、見えなかった。そして、糧食は、かっきり予定航海日数だけが、積み込まれていた。
海に生くる人々 (新字新仮名) / 葉山嘉樹(著)
内部に氷雪填充てんじゅうし全くその用をさざるに至りしかば、更に大に楽みを殺がれたり。
曲れる鉄の道具を鼻口びこうより挿入して、脳髄を残りなく取出し、かくして空虚となれる頭蓋と胴体を棕梠酒しゅろしゅにて洗浄、頭蓋には鼻孔より没薬もつやく等の薬剤を注入し、腹腔には乾葡萄其他そのたの物を填充てんじゅう
(新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)