塗町ぬしちょう)” の例文
その突き当たりが今川橋、——渡って、土手ぞいに左へ曲がったかと思うと、まもなく駕籠はその塗町ぬしちょうのかどの一軒へ、ぴたりと息づえをおろしました。
ずんずん通りを塗町ぬしちょうへ 出て、土手に沿いながら歩いていると、辻占つじうらア、辻占ア、というわびしい声といっしょに、土手の切れめから、ぽっかり白いあかりが浮きあがりました。
岡三庵の屋敷通りの塗町ぬしちょうへ曲がっていくと、軒をそろえてずらりと並んでいるそこの塗屋ぬしやの一軒へずかずかと近づいていって、いつにもなく御用名を名のりながら、どんどんたたき起こしました。