城館しろ)” の例文
それに今度文学座のアトリエ公演でこの、たしか第三作である「城館しろ」を観て、この作者もいよいよこんなものを書きだしたな、と思つた。
矢代静一君を推す (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
城館しろのなかには、まだ不安な手さぐりもあるし、効果の誤算もあるらしい。しかし、一番大事な「劇的な時間」の流れを、瞬間々々のイメージが背負っている。
純粋戯曲への道 (新字新仮名) / 岸田国士(著)
矢代静一君の城館しろをみて、私は非常に新鮮なものと、極めてゆたかな才能の開花のようなものを認めた。
純粋戯曲への道 (新字新仮名) / 岸田国士(著)
今度の「城館しろ」は、非常に新鮮で彼の豊かな才能の開花がはじめて告げ知らされたやうな気がした。
矢代静一君を推す (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
標題の「城館しろ」をなぜ「城」としてはいけないのかも、私にはわからぬ。フランス語の「château」の語感を日本語で出したつもりであらうが、とんでもないことだ。
矢代静一君を推す (新字旧仮名) / 岸田国士(著)