垢光あかびかり)” の例文
四十年配のいちょうがえしの女が、寝床に坐ってバットを美味おいしそうに吸っている。敷布もない木綿の敷蒲団が垢光あかびかりに光っている。新聞紙を張った壁。飴色あめいろの坊主畳。天井はしみだらけ。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)