土方歳三ひじかたとしぞう)” の例文
でも、新選組の中で、土方歳三ひじかたとしぞうと共に、美貌びぼううたわれただけあって、やつれ果ててはいたが、それがかえって「病める花弁はなびら」のような魅力となってはいた。
甲州鎮撫隊 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
近藤は京都にまいりまして間もなく、京都守護職であった会津侯と結託して、芹沢鴨せりざわかも土方歳三ひじかたとしぞう等数人と一団になって、清河等と分離しまして、京都に居残ったのであります。
話に聞いた近藤勇 (新字新仮名) / 三田村鳶魚(著)
しかして、その新撰組を意のままに駆使するところの大将が近藤勇で、副将が土方歳三ひじかたとしぞうである。その副将軍土方歳三とわたしは心安い。つい今の先も、昔の歳どんで附合って来た。
大菩薩峠:38 農奴の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
その養子となって三代目を、すでに道場は江戸へ移っていたが、継いだのが近藤勇で同郡調布上石原ちょうふかみいしはら村の「農」の三男、勇の同門で盟友で幕下第一将たる土方歳三ひじかたとしぞうは同郡石田村の大百姓の末子である。
新撰組 (新字新仮名) / 服部之総(著)
口をはさんだのは近藤勇とは同郷、武州多摩郡石田村の人土方歳三ひじかたとしぞう