因州いんしゅう)” の例文
尾州の家中成瀬隼人正なるせはやとのしょうの女中方、肥前島原の女中方、因州いんしゅうの女中方なぞの通行が続きに続いた。これが馬籠峠というところかの顔つきの婦人もある。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
因州いんしゅう薩州さっしゅうの兵三千、大砲二十門を引いて、東山道軍と称し、木曾路から諏訪へ這入り、甲府を襲い、甲府城代佐藤駿河守殿をおさめ、甲府城を乗取ろうとしているのじゃ。
甲州鎮撫隊 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
めですから、おウ、尾州びしゅう因州いんしゅう土州としゅう信州しんしゅう早籠はや二梃だ。いってやんねえ」
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)