善哉ぜんざい)” の例文
「さア早う入つて、善哉ぜんざい喰べやうやないか。何ぐづ/\してるんや。」と、急に焦々いら/\した風をして、源太郎は善哉ぜんざい屋の暖簾を潛らうとした。
鱧の皮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
こ、こ、ここの善哉ぜんざいはなんで、二、二、二杯ずつ持って来よるか知ってるか、知らんやろ。
夫婦善哉 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
帰りには京極へまはつて、見世物を見たり、善哉ぜんざいを食べたりして、日暮に六条の家へ帰つた。そして、晩飯がすんで、姉の手が空いてから、私は四条の伯父の家へ連れられて行つた。
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
餅も自家で消費する分の三倍も四倍もついて、社会鍋や小学校に寄付したり、善哉ぜんざいをつくって大盤振舞いをしたりする。つまりこれは行事と言うよりも、お祭りみたいなものであった。
狂い凧 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
そうした床几の彼方此方には、魚釣りがあったり馬駆け場があったり、影絵、手妻師があったり、甘酒や善哉ぜんざいの店が出されていたり、兎に角かわら一杯そうしたもので埋まってしまっていた。
京のその頃 (新字新仮名) / 上村松園(著)
善哉ぜんざい! 善哉! この爺さん達はエライよ」と、一同はホッと一息。
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
「をツさん、善哉ぜんざいでも喰べに行きまへうかいな。……久し振りや、阿母アはんに一寸銀場見て貰うて。……なア阿母アはん、よろしおまツしやろ。」
鱧の皮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
「をツさん、善哉ぜんざいでも喰べに行きまへうかいな。……久し振りや、阿母アはんに一寸銀場見て貰うて。……なア阿母アはん、よろしおまツしやろ。」
鱧の皮 (新字旧仮名) / 上司小剣(著)
善哉ぜんざいなんぞ厭だすがな。こんなとこへ來るといふと、阿母アはんが怒りはるよつて、あゝ言ひましたんや。」
鱧の皮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
善哉ぜんざいなんぞ厭だすがな。こんなとこへ来るといふと、阿母アはんが怒りはるよつて、あゝ言ひましたんや。」
鱧の皮 (新字旧仮名) / 上司小剣(著)
「さう/\忘れてた、竹さん今夜善哉ぜんざい喰べに行くんだしたな。そんならぼち/\行きまへう。」と
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)