清逸は喀痰を紙に受けていくらかの明るみにすかしてみた。黒い色に見えて血がかなり多量に吐きだされていた。
八日目の朝に看病夫が来て、彼の喀痰を採って行った。
夕方のかすかな光の中に青白い印象を清逸の眼に残して、その紙屑は一つ一つ地に落ちた。喀痰の中に新鮮な血の交ったのがいくつも出てくるのを見ると、知らず知らず溜息が出た。
“喀痰(痰)”の解説
痰(たん、喀痰(かくたん)、en: phlegm /ˈflɛm/ )は粘液の一種で、動物の粘膜から分泌される粘り気のある流体である。色は透明色~黄色。定義は呼吸器系で作られた粘液に限り、鼻腔経由のものは除く。特に咳(唾)によって出される粘液である。気候、遺伝子、免疫系の状況によって成分は異なるが、基本的に糖蛋白や免疫グロブリン、脂質を含む水が主成分のゲルである。咽喉・気管部粘膜に重度の炎症がある場合は、痰に原形を保った組織片を含む場合がある。
中世の西洋医学においては痰は4つの体性ホルモンのうちの1つとみなされ、"寒気"と"湿潤"の性質を持つ冷淡さ・気だるさ(鈍さ)の象徴だった。これは単語 phlegmatic / phlegmatical(冷淡・鈍感・無気力な)に受け継がれている。
(出典:Wikipedia)
中世の西洋医学においては痰は4つの体性ホルモンのうちの1つとみなされ、"寒気"と"湿潤"の性質を持つ冷淡さ・気だるさ(鈍さ)の象徴だった。これは単語 phlegmatic / phlegmatical(冷淡・鈍感・無気力な)に受け継がれている。
(出典:Wikipedia)