“吾事”の読み方と例文
読み方割合
わがこと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
吾事わがことではあるまいかと耳を傾けて見ると、なに左様そうでもないが、何か胸騒ぎがして人に聞えはしまいかと思うように動悸がうつ。兎角とかくして牛堀について、一行はどやどや上って行った。
漁師の娘 (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
堂に法華ほっけと云い、石に仏足ぶっそくと云い、とう相輪そうりんと云い、院に浄土と云うも、ただ名と年と歴史をして吾事わがことおわると思うはしかばねいだいて活ける人を髣髴ほうふつするようなものである。見るは名あるがためではない。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)