吐息ナゲキ)” の例文
歓楽の国に居て、大き吐息ナゲキ一つしたと言ふのは、浦島子にもある形で、実在を信じた万葉人は、「おぞや此君」と羨み嗤ひを洩すのであらう。
海驢ミチの皮畳を重ね敷いた宮殿に居て、歓楽の限りを味ひながら、大き吐息ナゲキ一つしたと言ふのは、万葉歌人に言はせれば、浦島同様「オゾや。此君」と羨み嗤ひをするであらう。
古代生活の研究:常世の国 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)