名処みょうしょ)” の例文
稲の色合いろあいは種類によりてさまざまなり。三つ四つ五つの田を続けて稲の色の同じきはすなわち一家に属する田にしていわゆる名処みょうしょの同じきなるべし。
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
東国ではこれを名処みょうしょなどといい、その著名なものだけは同区の者も知っていた。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
水田などでも五枚・三枚と一かたまりになって所有者も一つで稲の種類も同じくする。すなわち経済上一体をなしている者に一つの地名がある。越後三条辺ではこの小さい区劃を名処みょうしょと申している。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)