吊革つりかは)” の例文
が、やつと隅の吊革つりかはにつかまつて、懐に入れて来た英訳の露西亜ロシア小説を読み出した。何でも革命の事が書いてある。
寒山拾得 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
自分は吊革つりかはにつかまつた儘、元の通り書物を懐に入れて、うちへ帰つたら早速、漱石先生へ、今日飯田橋で寒山拾得に遇つたと云ふ手紙を書かうと思つた。
寒山拾得 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)