古鉄ふるがね)” の例文
旧字:古鐵
それを以て秀忠を撃てといった。嘘であろう筈はない。そんな嘘をいったって彼に何のとくもないことだから。——しかし、鉄砲はおろか古鉄ふるがねのかけらも出て来ないというのはどうしたわけだろうか。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ソレで錨は薩摩の手に這入はいったが、二万五千ポンドの金を渡して和睦わぼくをしたその時に、英人が手軽に錨をかえして貰いたいと云うと、やすい事だといって何とも思わずに古鉄ふるがねでも渡す積りで返して仕舞しまった様子だが
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
かぶとも、古鉄ふるがねの地味な物で、前立まえだてに日月が輝いているきりだった。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)