口業くごう)” の例文
彼は節子が長い長い沈黙から——彼女自身の言草いいぐさではないが、まるで口業くごうでも修めていたかのような沈黙から動き変って来て
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
長い長い沈黙——恐ろしいものだ、口業くごうを修めていたかのような私は今までのとおりに何故黙ってばかりいるのか。私は話したい、そして、ほんとに聞いて下さるではないか。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)