卸問屋おろしどんや)” の例文
お前が健康じょうぶになってくれさえすれば、どこからか二千円ばかり算段して来て、下駄の卸問屋おろしどんやをして、自分で卸してまわるのに……と云うておりましたが、それも今は夢になってしまいました。
山羊髯編輯長 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
中風でている父親に代って柳吉が切り廻している商売というのが、理髪店りはつてん向きの石鹸せっけん、クリーム、チック、ポマード、美顔水、ふけとりなどの卸問屋おろしどんやであると聞いて、散髪屋へ顔をりに行っても
夫婦善哉 (新字新仮名) / 織田作之助(著)