卜筮うらない)” の例文
「そうかお前さんはラマらしい。ラマならば定めて卜筮うらないをするであろう。俺の友達がどこに居るか早く分るように占ってくれ」
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
卜筮うらない呪詛まじない一切不信仰で、狐狸きつねたぬきが付くと云うようなことは初めから馬鹿にして少しも信じない。小供ながらも精神は誠にカラリとしたものでした。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
東京から直方こちらへ来たわけは、母が卜筮うらないを立てたんだそうです。「狸穴まみあなの先生はよく適中あたる」
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
昨夜ゆうべ娘のお梅が家出をいたした切りかいくれ行方が解りませぬから、家内中うちじゅうの心配大方ならず、おみくじを取るやら、卜筮うらないてもらうやら、大変な騒ぎをして居る処へ、不忍弁天の池に
闇夜の梅 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
夜中にほふり殺し その財産のすべてを奪って逃げるというのが彼らの目的であるから、私どものような僧侶で一人旅の者に逢う時分には必ず卜筮うらないをして貰って
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
その方向を卜筮うらないで知らしてくれろという意味なんです。こういうような大きな盗人に遇った時分には余り恐ろしい事はない。なぜかといいますと彼らは小さな仕事を心掛けて居らない。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)