千載集せんざいしゅう)” の例文
千載集せんざいしゅう』はそのあとを承けて編纂された。どうして『金葉』『詞花』時代の和歌の足どりの乱れは立ち直ったのであろうか。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
千載集せんざいしゅう』の神祇部じんぎぶに、久寿きゅうじゅ二年の大嘗会だいじょうえの風俗歌に、悠紀方ゆきがたとして詠進した歌は、近江おうみ木綿園ゆふぞのを地名として詠じている。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
昔平家の武士の忠度ただのり俊成卿しゅんぜいきょうの『千載集せんざいしゅう』の中に自分の歌を読人知らずとして載せられたのを残念に思って、いくさに赴く前に俊成の門を叩いて、その怨をべたというようなこともある。
俳句はかく解しかく味う (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
千載集せんざいしゅう』雑下道因法師、「けふかくるたもとに根ざせあやめ草うきはわが身にありと知らずや」、ウキは菖蒲しょうぶなどの生ずべき地なることがこれでわかる。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)