十二単じゅうにひとえ)” の例文
素地きじろうたけた官女で、十二単じゅうにひとえかなんぞで出たらよかりそうなものを、鬼に撫でられたんでは、入道もあんまりいい心持もしなかったろうけれど、利き目は確実にあったらしい。
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)