包擁ほうよう)” の例文
前者は人種、土地、教理、名称等の相違に留意することなく、その博大なる胸裡きょうりに、地上一切の人類を包擁ほうようせずんば止まぬ。彼は対者の意見などには頓着せぬ。
さて庭を横切って、寺の門を出るや否や、公使を包擁ほうようした兵卒は駆歩かけあしに移って港口へ走った。
堺事件 (新字新仮名) / 森鴎外(著)