“劒（けん）” の例文
一陣の白鉢巻、白兜、革命党は皆ダンビラをひっさげて鋼鉄の鞭、爆弾、大砲、菱形に尖った両刃の劒（けん）、鎖鎌。土穀祠（おいなりさま）の前を通り過ぎて『阿Ｑ、一緒に来い』と叫んだ。
阿Ｑ正伝 (新字新仮名) ／ 魯迅(著)
特に眼瞼（まぶた）のあたりは滴るやうな美しさで、その中に輝いてゐる怜悧さうなやゝ劒（けん）のある双の瞳は宛然（さながら）珠玉（たま）のやうだ。暑くなつたのだらう、切りに額の汗を拭いて、そして鬢（びん）をかき上ぐる。
姉妹 (旧字旧仮名) ／ 若山牧水(著)
やめよ汝の爭を、手中の劒（けん）を拔く勿れ、　210
イーリアス：03 イーリアス (旧字旧仮名) ／ ホーマー(著)