刺繍ほりもの)” の例文
天地啊呍てんちあうん手拭てぬぐひはすつかひに突張つツぱつて、背中せなかあらつてたのは、刺繍ほりもののしなびた四十五六の職人しよくにんであつた。
銭湯 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「天女の顔の刺繍ほりものして、自分の腰から下はさながら羽衣の裾になってる姿でしょう。退きも引きもならんです。いや、ならんのじゃない、し得なかったんです——お先達、」
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)