出塵しゅつじん)” の例文
寂心は出塵しゅつじんしてから僅に二三年だが、今は既に泥水全く分れて、湛然たんぜん清照、もとより浮世の膠も無ければ、仏の金箔きんぱく臭い飾り気も無くなっていて、ただ平等慈悲の三昧ざんまいに住していたのである。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)