出前でさき)” の例文
出前でさきらしい容子に気づいて、環は、急に長座を詫び、たずさえて来た土産物みやげものの山繭織まゆおり一反と、山芋のつととを、奥へ渡して
山浦清麿 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
駈込かけこんで、一呼吸ひといきいた頃から、降籠ふりこめられた出前でさきの雨の心細さに、親類か、友達か、浅草辺に番傘一本、と思うと共に、ついそこに、目の前に、路地の出窓から、果敢はかない顔を出して格子にすがって
第二菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)