凹凸あふとつ)” の例文
額は禿げあがり、渋紙色の凹凸あふとつのない顔に、を噴いたやうな化粧をして、ねり玉の青い耳輪をはめてゐる。彼女は、かたことの日本語を少し話した。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
島嶼たうしよの多い長崎港外の海湾、湖水の様な瀬戸内海から荒涼たる紀州半島、凹凸あふとつの甚しい伊豆の岬に至るまで、海から眺望する日本の風景はいかにも青々として、いかにも優しく
海洋の旅 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)