凭掛よりかゝ)” の例文
圭一郎はいきなり蒲團を辷り出て机に凭掛よりかゝり、父に宛てて一軒の家を持つた悦びを誇りかに葉書にしたゝめたが、直ぐ發作的に破いてしまつた。
崖の下 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
ベンチに凭掛よりかゝつて昼日中ひなか居眠をして居る立派な服装の細君もある。れて来た五六匹の犬が裾の所で戯れて居るなどは呑気のんきだ。犬を婦人が可愛かあいがることは子供を可愛かあいがる以上とも云ひたい位だ。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)