全家ぜんか)” の例文
磐は全家ぜんかの塩田真の許に寄留せむことを、「第一大区十一小区扱所」に稟請した。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
牧は人のかみに立って指図をするような女ではなかった。然るに五百が藤堂家から帰った時、日野屋では困難な問題が生じて全家ぜんかこうべを悩ませていた。それは五百の兄栄次郎の身の上である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)