オモカゲ)” の例文
しかも、其四十九重シジフクヂユウの宝宮の内院ナイヰンに現れた尊者の相好サウガウは、あの夕、近々と目に見たオモカゲびとの姿を、心にめて描き顕したばかりであつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
オモカゲちて 消えずも。はるかなる若き兵士らは 死なしめゝやも
鵠が音:01 鵠が音 (新字旧仮名) / 折口春洋(著)
タカく、眉ヒイで夢見るやうにまみを伏せて、右手は乳の辺に挙げ、脇の下に垂れた左手は、ふくよかな掌を見せて……あゝ雲の上に朱の唇、ニホひやかにほゝ笑まれると見た……そのオモカゲ
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)