)” の例文
衰えは春野焼く火と小さき胸をかして、うれいは衣に堪えぬ玉骨ぎょっこつ寸々すんずんに削る。今までは長き命とのみ思えり。
薤露行 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
富の勢力は槍先功名やりさきのこうみょうまでもかせり。功名の記念たる、封建武士の世禄せいろくも、その末世まつせにおいては、一種の様式となり、売買せらるるに到れり、今日における鉄道株券同様に。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)