“佞弁”の読み方と例文
旧字:佞辯
読み方割合
ねいべん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
官吏は佞弁ねいべん邪智に富むものにあらざれば立身せず故に余擯斥ひんせきして途上に逢う事あるも顔を外向け言語を交えざる事既に十年を越ゆ。
偏奇館漫録 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「いや、怖ろしいよりも憎うござる。弓矢を取っては怖ろしい奴ではござりませぬが、佞弁ねいべん利口の小才覚者、何事をたくもうも知れませぬ。」
小坂部姫 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「高祖三尺の剣をさげて、秦楚しんそを亡ぼし、朕に及ぶこと四百年。なんぞ軽々しく不朽のもといを捨て去らんや」と、あくまで彼らの佞弁ねいべん退しりぞけ、依然として屈服遊ばす色を示さなかった。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)