“作事方”の読み方と例文
読み方割合
さくじかた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
思いがけない尾張藩の徒士目付かちめつけ作事方さくじかたとがその日の午前に馬籠の宿しゅくに着いた。来たる三月には尾張藩主が木曾路を経て江戸へ出府のことに決定したという。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
みると、作事方さくじかたの責任者である、益田藤兵衛と中村兵庫のふたりが、最前、阿波守へ平伏した庭先の場所から、一寸もいどころをかえずに、そのまま、腹を切っていたのである。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
毅堂の新に居をぼくした竹町四番地の家は旧寄合生駒よりあいいこま大内蔵の邸内にまつられた金毘羅こんぴら神社とその練塀ねりべいを連ねた角屋敷かどやしきで、旧幕府作事方さくじかたの役人が住んでいた屋敷であったということである。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)